お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件3
佐伯さん (著), はねこと (イラスト)
GA文庫
発売日 : 2020/9/11
文庫 : 272ページ
出版社 : SBクリエイティブ
-----引用
春、新学期、縮まる距離――
「私だけのけ者なのは……いやです」
「小説家になろう」発の大人気ラブストーリー、第3弾
「皆さん周くんと仲良くしてるのに、私だけのけ者みたいです」
二年に進級し、同じクラスになった真昼と周。徐々に学校でも距離を近づけようとする真昼とは裏腹に、周は“天使様"への遠慮からなかなか踏み込めずにいる。
千歳らの気さくな振る舞いをきっかけに、クラスメイトたちとの間の壁も少しずつなくなりつつある真昼の姿を眺めながら、周は治りかけの古傷をそっと思い返していた……。
WEBにて絶大な支持を集める、可愛らしい隣人との甘く焦れったい恋の物語、第三弾。
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体感的には、ちょっと間違えて通常の倍の砂糖を加えてしまった”こし餡”を直接スプーンで食べている感のあるねっとりとした
甘さ。
と言いますか洋菓子には無い煮詰めた柑橘甘味といいますか歯牙に刺さる甘さです。
続き、先、が気になって仕方がないハーレークインや恋愛小説、よりも山谷の無いイチャコラ恋人ストーリーだけを堪能したい貴兄に向けた一冊。
お互いに恋人一択な直線ルートでありライバルも存在しない展開は、 このシーンに焦がれる、痛快で読み返したい、渋い展開だ、ハラハラした、という部分はありません。
逆に言えば恋敵のちょっかルートや気持ちのすれ違いによる危機的場面という他の恋愛作品でありがちなイベントは無く
それらを介した主人公やヒロインのセリフに読み手側の好感度が上下したり感情移入出来なくなった等のマイナス要因が発生しません。
なので、
ただただ重なる甘い会話をゆっくりと煮詰め続ける恋人物を、愛でたい、読みたい、の欲求を大いに満たしてくれる小説です。
両主人公共に親だの過去の友人のトラウマだのと自出の背景は描かれていますが、それすら心配のネタにはならず
予想しうる全年齢対応恋愛シュミレーションをプレイ中とした感がありますね。
個人的に三巻まで読み返したい部分は?、と聞かれれば「真昼」と「周」の絡み、では無く
周の両親と真昼、デート中に優太と遭遇、などの二人+第三者のシーンに真昼の幸福感が読みとれて好きです。
文体とストーリー、そしてイラストと良い具合にマッチングした『お隣の天使… 』、主人公のヘタレさを維持したままでここまで来ましたが
流石に4巻以降は起伏がないと難しいのでは?とかヘタレでオクテの割に二人になるとジゴロの様な主人公の口調だとか、微妙に余計なお世話的に感じ入る部分もあります。
これが俺様系異世界召喚物なら3巻もあればHして子供の一人くらい作っているペースですよ?。
三巻までの総括、まひるんカワイイ!可愛い子は幸せにならないといけません、真昼のキャラで持っているのでは?と確信を持ってオススメできるシリーズ。
何処を切っても甘いシロップ溢れる一冊でした。
最近では商業書籍版を優先するが為にWEB版の先読みをしない、しいては「なろう」サイトすら開かない事が多く「読み比べ」感想は封印中。
posted by 番屋竹林 at 11:29| 新潟 ☔|
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書籍 小説(ラノベ等含む)
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