今回は「魔法使い」を名乗るユレルミが使う催眠香に対抗するため、シルルが本物の魔法使いとして解毒薬作りに挑みます。カイオスの機転も加わり、王城を巻き込んだ騒動がどう決着するのか、緊張感のある展開にページをめくる手が止まりませんでした。
サイズ B6
『ドラゴンの胃でおやすみ』第2巻では、第1巻で築かれた独特の世界観がさらに広がり、ドラゴンの胃の中という常識外れの舞台で繰り広げられる穏やかな日常と冒険が、より魅力的に描かれています。
一見すると危険極まりない環境でありながら、登場人物たちは工夫と知恵を生かして生活を送り、それぞれの個性を発揮して困難を乗り越えていく姿が印象的です。物語全体はゆったりとしたテンポで進みますが、その中には発見や驚きが散りばめられ、読者を飽きさせません。
また、本巻ではキャラクター同士の交流がより深く描かれ、仲間との絆や信頼関係が自然に積み重なっていきます。過度な対立や緊張感に頼ることなく、人とのつながりや日々の暮らしの温かさを丁寧に表現している点が、本作ならではの魅力です。
背景や生き物のデザインも細部まで作り込まれており、ページをめくるたびに新しい発見があります。
派手なバトルや急展開を期待する作品ではありませんが、癒やしとファンタジー、そして少しの冒険心を味わいたい人にはぴったりの一冊です。第1巻を楽しめた読者なら次の展開、胃の中と外の世界がいかにクロスしていくのかなど期待値満載な内容であり、早くの続きを読みたくなる心地よい余韻を残してくれる第2巻でした。
『ドラゴンの胃でおやすみ 2』
西村 隆 (著), 大橋 ユウ (原著)

ドラゴンの胃でおやすみ(2) (ヤングマガジンコミックス) - 西村隆, 大橋ユウ
元工作員クロエとしての過去を捨て、「ビクトリア」として新たな人生を歩み始めた主人公。その穏やかな暮らしを描く本作も、第6巻ではこれまで築いてきた人との信頼関係がさらに深まり、物語は大きく新しい展開に動き始めます。ノンナやジェフリーと紡ぐ家族生活、新しい貴族生活、事情や想いが丁寧に描かれ、読者を自然と物語へ引き込みます。
本作の魅力は、派手な戦闘や能力バトルではなく、過去に傷を抱えた人々が支え合いながら幸せを見つけていく温かな人間ドラマにあります。主人公が持つ知識や判断力は物語を支えますが、それ以上に誠実な人柄と行動が周囲の心を動かしていく展開が心地よく感じられます。
2026年にはTVアニメ化も実現し、作品の魅力がさらに多くの読者へ届くこととなりました。心温まるファンタジーと人間関係の積み重ねを楽しみたい人におすすめの一冊であり、第6巻はシリーズの魅力が存分に詰まった読み応えのある内容となっています。
ちょっとアニメ化用に一冊に纏めた感はありますがファンとしては嬉しいシリーズ最新巻。
著者/編集:牛野 こも(著) , 守雨(原著) , 藤実 なんな(原案)
シリーズ :手札が多めのビクトリア
レーベル :フロース コミック
出版社 :KADOKAWA
発行形態 :コミック
ページ数 :146p



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