2020年04月03日

祭火小夜の後悔

祭火小夜の後悔

角川ホラー文庫.jpg

秋竹 サラダ (著)
角川ホラー文庫 2020/3/24
文庫: 304ページ
出版社: KADOKAWA
文庫サイズ: 15 x 10.6 x 1 cm

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内容紹介

ホラー界に新ヒロイン誕生!ホラー小説大賞初の〈大賞&読者賞〉
W受賞作。

毎晩夢に現れ、少しずつ近づいてくる巨大な虫。この虫に憑かれ
眠れなくなっていた男子高校生の浅井は、見知らぬ女子生徒の
祭火から解決法を教えられる。

幼い頃に「しげとら」と取引し、その取り立てに怯える糸川葵もまた、
同級生の祭火に、ある言葉をかけられて――怪異に直面した人の前に現れ、
そっと助言をくれる少女・祭火小夜。

彼女の抱える誰にも言えない秘密とは?

新しい「怖さ」が鮮烈な、第25回日本ホラー小説大賞&読者賞ダブル受賞作。

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 目次
 プロローグ
 第一話 床下に潜む
 第二話 にじり寄る
 第三話 しげとら
 第四話 祭りの夜に

 短編集の体裁をとっていますが連作というか1話から3話を経て
4話で種明かし的な流れ。
 また、ヒロインである「祭火小夜」を他の登場人物の目線から語る
手法でイメージを伝えています。

 一話では高校教師、二話では後輩男子生徒、三話にて同級生女子と
語りが代わり四話で教師となります。
 主な登場人物はこの三人と小夜の四人、複雑な人間関係が無く語り部
一人称なので読み易いと言えば読み易い。

 しかし「小夜」の語り独白は無く最後の四話でセリフが多い事を除けば
どの話でも表紙の様なイメージで語られるだけ、読み手からすれば
「新ヒロイン」と印象付けるには多少弱いのでと思えるのは私だけだろうか。

 また、タイトルが「 …の後悔」の様に銘を付けると、いかにも
「ハルヒ」をイメージしてしまうのは常として、ホラーなのかと読み
進めると幽霊でも妖怪の類でも怨霊でもない「なにか」であり、今一つ
釈然としない部分は残る。

 最後の「魔物」「大きい鳥」にしても妖怪ではない「常識では説明に
困るものたち」とした曖昧な存在、敵意があるのか恨みがあるのかさえ
詳細には語られない為、「殺しに来る」と語られても、「なぜ殺されな
ければいけないの?」である。
 
 これに加え、過去改ざんから現在の改変がおこなわれるので、否応なく
ホラーよりもジュナイブルやライトノベル寄りの作品に観えてしまう、
そんな理由からか「ハルヒ」的ではあるがキャラの押しが弱く損をしている
風が窺えたりしませんか?
 
 実はソフトカバーにて2018年に発売されており、こちらは2020版文庫
出版となります。残念ながら先の大判は読んでおりませんのでこちらが
初読みです。表紙も少し変っていますね。


 第25回日本ホラー小説大賞&読者賞ダブル受賞作
 2018選評より---抜粋
 綾辻行人 ――前半に語られる三つの怪異譚がそれぞれにとても佳い。
       随所に「怖さ」を描くセンスが光る。全体として大いに
       作者の才気を感じさせる
 貴志祐介 ――それぞれのエピソードのアイデアが秀逸。「しげとら」
       の趣向もおもしろい。ホラーの多様性を示せる
 宮部みゆき ――作品全体を支えるヒロイン・祭火小夜の清楚な魅力と、
       全体に淡く漂う叙情性にも惹かれました
 

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posted by みのりさん at 15:24| 新潟 ☀| Comment(0) | 書籍 小説(ラノベ等含む) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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