父と私
田中 眞紀子 (著)
出版社/日刊工業新聞社 (2017/3/7)
B&Tブックス 308ページ
幼少期から父の死に至るまでの四十七年間もの間、深い絆で結ば
れてきた父と娘。
昭和から平成という激動の時代をともに歩んできた著者が、研ぎ澄
まされた感性とクリアな視点を通し、時にユーモアを交えながら活写
する田中角栄氏の実像。
次の世代に向けた究極の“田中角栄"本である。
娘は父から何を学び、父をどう支えてきたのか。そして今、何を次代
に伝えようとしているのか。名宰相・田中角栄を傍らで見つめてきた
真実が著者自身の筆で記されている。
娘から見た、政治家・田中角栄氏とは? 真紀子氏の足跡をたどりつつ、
今、初めて明らかにされる実像!
著者が父とともに歩んだ四十七年間の濃密な日々を研ぎ澄まされた
感性とクリアな視点でユーモアを交えて活写した究極の"田中角栄像"
----引用
第一章:マコちゃんー幼少期
第二章:お嬢さんー独身時代
第三章:奥さん:結婚後
第四章:先生・大臣ー衆議員院議員になって
第五章:眞紀子さんー議員バッチを外して以後
先回の田中角栄、『天才』 石原 慎太郎(著)を取り上げた際、ブーム
最後に読む本はこれだなと購入した一冊。
田中眞紀子(著)の『父と私』です。
流石にブームにならい数多くの「田中角栄」に関する著書が出版
されましたが、どれも自伝ではありませんので推論の域を出ない部分
は残念な処です。
ただこちらの本は、家族であり一人娘である「眞紀子」氏が筆をとら
れた唯一の家庭での姿を知る一冊です。
家での振る舞いや家族に対する知られざる一面、妻子に対する接し方、
そんな誰もが描けない「田中角栄」像を余すところなくその時のエピソー
ドを交え綴られているのでとてもリアリティでありフィクションであるなと感
じさせてくれます。
流石に詳しく書けない部分もあるのでしょう、多少残念ではありますが
当たり障りのない「所」的な感も否めません、しかし家族から見た「父」
田中角栄を知る上では唯一の本ではないのでしょうか。
読む前は「議員」さんは勉強しているのだろうかと、疑問など多々感じ
ておりましたが思いの外勉強熱心だったのだなと改めて感心する事が
多く再認識する上でも良い本であります。
読むほどに本人が今の日中関係を見たならば憂うだろうなと思ってし
まいますね。
この本は「娘」が「田中角栄」像を「父親」、家族として書きあげた一冊
です、なので裏話や暴露的な内容ではありません。文字通り「父と私」
がメインの内容となっております。